>
働き方

美容師ブランク明け|ダブルワークで収入を安定させる方法

美容師として働いていた時期を経て、育児や家庭の事情などでいったん現場を離れた方の中には、「また働きたいけれど、いきなりフルタイムは難しい」と感じている方も多いのではないでしょうか。そんなときに選択肢のひとつとして注目したいのが、パートとして美容師に復職しながらダブルワークで収入を安定させるという方法です。

ブランクがあると「技術が通用するか不安」「体力がもつか心配」という気持ちが先に立ってしまいがちです。でも、無理なく働けるペースで復職しつつ、もう一つの仕事と組み合わせることで、生活の安定を図りながら少しずつ美容師としての感覚を取り戻していくことは十分に可能です。

この記事では、ブランク明けの美容師がパートとして復職しながら、ダブルワークで収入を安定させるための具体的な方法をご紹介します。働き方の選び方から収入の目安、スムーズに復職するためのステップまで、一緒に考えていきましょう。

ブランク明け美容師がパートを選ぶ理由

現場を離れていた期間が長ければ長いほど、最初から正社員・フルタイムに戻るのはハードルが高く感じられます。体力面・技術面の不安だけでなく、子育てや介護など家庭の事情で時間の融通が必要な方にとっても、パートという働き方はとても合理的な選択です。

美容師のパートには、以下のようなメリットがあります。まず勤務日数や時間を自分の生活リズムに合わせやすいこと。週2〜3日、午前中だけ、といった柔軟な働き方ができるサロンも増えています。次に、技術や接客感覚を徐々に取り戻せること。フルタイムほどのプレッシャーなく、少ない業務量からスタートできるのは復職の大きな後押しになります。

ただし、美容師パートだけでは月収が限られることも事実です。パートの時給は地域やサロンの規模によって異なりますが、一般的な目安は1,100〜1,500円前後。週3日・1日5時間勤務であれば、月収はおよそ7〜10万円程度になることが多いです。この収入だけで生活を支えるのは難しいケースもあるため、もう一つの仕事と組み合わせる「ダブルワーク」が収入安定の鍵となります。

パート復職を選ぶ割合68%
平均ブランク期間の目安4.5
ダブルワーク希望者の割合41%

美容師パートと相性のよいダブルワークの種類

ダブルワークを検討する際には、美容師パートのシフトと無理なく組み合わせられるかどうかが最重要ポイントです。体力的に無理をしてしまうと、どちらの仕事も長続きしません。ここでは、美容師パートと組み合わせやすい代表的な副業・パートをご紹介します。

美容関連の仕事(スキルが活かせる)

美容師免許を持っているからこそできる仕事は、サロン以外にもあります。たとえば、ヘアセット専門店や着付け・ブライダルのスポット派遣は、土日・祝日の早朝などサロンの休みに合わせて入りやすい仕事です。また、福祉理美容(訪問美容)は、介護施設や在宅の方のもとへ出向いてカットやシャンプーを行う仕事で、比較的自分のペースで件数を調整しやすいのが特徴です。スキルを錆びつかせたくない方には特におすすめです。

美容と関係ない仕事(収入の柱として)

美容師パートとのスケジュールが合いやすく、比較的始めやすいのは、スーパーやコンビニなどの小売業パート事務・データ入力などの仕事です。立ち仕事に慣れている美容師の方には、小売業の仕事は体力的にも取り組みやすい傾向があります。また、WEBライティングやオンライン入力などの在宅ワークは、隙間時間を活用できる点で人気があります。

ブランク美容師がダブルワークに選ぶ仕事のジャンル(参考)

  • 訪問美容・スポット美容62%
  • 小売・飲食パート48%
  • 在宅ワーク(事務・入力)35%
  • ブライダル・着付けスポット27%

ダブルワークで月収を安定させるためのスケジュール設計

ダブルワークで大切なのは、「無理なく続けられる」スケジュールを最初にしっかり設計することです。週の始めに働きすぎて後半ぐったり…という状態を防ぐために、事前に1週間のタイムブロックをざっくりと決めておきましょう。

1週間のスケジュール例(子育て中の方向け)

たとえば、美容師パートを週3日(火・木・土の午前中)、在宅ワークを週2〜3日(子どもが寝た後の夜間1〜2時間)という組み合わせは、子育てと両立しやすい構成です。月収の目安としては、美容師パートで7〜9万円+在宅ワークで2〜3万円=合計9〜12万円程度になることがあります(あくまで目安であり、保証ではありません)。

疲労を蓄積させないための3つのルール

ダブルワークを長続きさせるために、以下の3つを意識してみてください。①週に必ず1日は完全オフ日を設ける、②立ち仕事の日は在宅ワークを軽めにする、③月に一度はスケジュールを見直す。この習慣が、無理なく続けるための土台になります。

ダブルワーク開始までの準備ステップ

  • 1週間の「使える時間」を書き出す

    家事・育児・睡眠などを除いた空き時間を曜日ごとに洗い出します。まず「現実の時間」を把握することが大切です。

  • 美容師パートの希望条件を決める

    勤務日数・時間帯・通勤時間の上限など、譲れない条件を整理します。「週2日から・午前中のみ・車で20分以内」のように具体的にするとサロン探しがスムーズです。

  • ダブルワークの候補を2〜3つ選ぶ

    美容師パートのシフトが確定してからダブルワーク先を決めると、スケジュールが組みやすくなります。いきなり始めず、まず1つ試してみるのもよいでしょう。

  • サロンにダブルワークを申告する

    多くのサロンは副業・ダブルワークを認めていますが、就業規則の確認が必要です。採用時に正直に伝えておくとトラブルを防げます。

ブランク明けでも採用されやすい美容師パートの探し方

「ブランクが長いと採用されないのでは…」と心配している方も多いと思います。でも、美容師パートの求人市場では、即戦力よりも「長く安定して働いてくれる人」を求めるサロンも多いのが実情です。特に、ブランク明けの方が応募しやすいポイントを押さえておくと、採用率が上がります。

ブランク歓迎・復職支援ありのサロンを選ぶ

求人票に「ブランクOK」「復職支援あり」「研修制度充実」などの記載があるサロンは、未経験・ブランク明けのスタッフを受け入れる体制が整っている可能性が高いです。最初は技術サポートをしてもらいながら徐々に慣れていける環境を選ぶことが、長く働く上での大きなポイントになります。

小規模サロン・地域密着型サロンも視野に

大型サロンや有名チェーンだけでなく、地域密着型の小規模サロンはブランク明けの美容師を温かく受け入れてくれることが多いです。スタッフ一人ひとりの状況を見ながら業務量を調整してもらえる環境は、復職初期にはとても助かります。また、通勤距離が短ければ体力的な負担も軽減され、ダブルワークとの両立もしやすくなります。

大型チェーン・フランチャイズ

  • マニュアルが整備されていて安心
  • シフトの融通が利きやすいことも
  • 時給が安定している場合が多い
  • 業務が細分化されていてブランク明けでも入りやすい

地域密着型の小規模サロン

  • オーナーと直接話し合いやすい
  • 家庭事情への理解を得やすいことも
  • 技術の幅広さを求められる場合あり
  • アットホームな雰囲気で働きやすい

面接でブランクを上手に伝えるコツ

面接でブランク期間について聞かれたときは、「育児に専念していました」「家族の介護が必要でした」など正直に理由を伝えた上で、「また美容師として働きたいという気持ちが強く、復職に向けて〇〇を勉強し直しています」と前向きな姿勢を添えると好印象です。ブランクはマイナスではなく、人生経験として接客力につながる部分もあります。

ダブルワーク中に知っておきたいお金・税金の基礎知識

ダブルワークを始めると、税金や社会保険の扱いが少し複雑になります。難しく感じるかもしれませんが、基本を知っておくだけでトラブルを防げます。ここでは最低限押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。

年間20万円を超えたら確定申告が必要

会社員・パートで給与を受け取りながら、もう一つの仕事の年間収入が20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です(2024年現在)。副業が在宅ワークなどの「雑所得」にあたる場合も同様です。確定申告を忘れると追加の税金が発生する可能性があるため、収入の記録はこまめに残しておきましょう。

社会保険の「106万円・130万円の壁」に注意

パートで働く場合、年収が一定額を超えると社会保険や税金の扱いが変わる「収入の壁」があります。特に106万円(社会保険の加入ライン)130万円(扶養の外れるライン)は意識しておきたいポイントです。ダブルワークで複数の収入を合算して考える必要があるため、年収が近づいてきたら早めに試算しておくことをおすすめします。

税金・社会保険は必ず自身で確認を

本記事の情報は一般的な参考情報であり、個々の状況によって異なります。収入の壁や確定申告の要否については、お住まいの市区町村や税務署、または社会保険労務士にご相談されることをおすすめします。制度は変更されることもあるため、最新情報のご確認をお忘れなく。

復職後に長く働き続けるためのマインドセット

どんなに働き方を工夫しても、気持ちの準備ができていないと長続きしません。ブランク明けの復職は、最初の数週間が特に大変だという方が多いです。「思ったより技術が戻らない」「スピードが遅くて申し訳ない」という焦りや自己嫌悪に陥りやすい時期でもあります。でも、それはほとんどの復職者が感じることです。

育児で5年のブランクがあって、久しぶりにハサミを持ったときは手が震えました。でも、週2〜3日のパートから始めて3ヶ月経ったころには、だいぶ感覚が戻ってきました。ダブルワークで在宅の仕事も入れていたので、収入的にも焦らずに復職ペースを保てたと思います。

30代・ブランク5年(2児のママ)

大切なのは、「最初から完璧を目指さない」ことです。ブランク明けの最初の仕事は、あくまで「感覚を取り戻すための練習期間」と捉えましょう。お客様に誠実に向き合い、丁寧に施術することを心がければ、技術は必ず戻ってきます。

また、ダブルワークをしている場合は、「今日は美容師パートの日」「今日は在宅ワークの日」とメリハリをつけることで、どちらの仕事にも集中しやすくなります。頭の切り替えが上手くなると、疲れも溜まりにくくなります。

復職前に確認しておきたいチェックリスト

  • 美容師免許証の保管場所を確認した
  • 自分が働ける曜日・時間帯を書き出した
  • 家族(パートナーや親など)に復職の協力をお願いした
  • ダブルワーク先のジャンルを2〜3つ候補として挙げた
  • 確定申告・社会保険の基礎知識を調べた
  • 復職後の技術不安について、研修あり求人を中心に探している

ブランク明けの復職は、一歩踏み出すまでが一番勇気のいることです。でも、無理なく始められる働き方を選べば、美容師という仕事の楽しさは必ず戻ってきます。パートとダブルワークを組み合わせることで、生活の安定と美容師としてのやりがいを両立させている先輩も、全国にたくさんいます。

あなたのペースで、少しずつ前に進んでいきましょう。ブランク明けの美容師さんを歓迎するサロンのパート求人は、「美容師免許ワーク」でも多数掲載しています。条件に合ったサロンをぜひ探してみてください。

コラム一覧へ戻る